町田心療クリニック

町田市の 心療内科,精神科,カウンセリング 町田心療クリニック

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パーソナリティ障害

1. パーソナリティ障害とは

個人に特有の対人関係の持ち方やそのパターンのことをパーソナリティと言います。その偏りや歪みが大きく、日常生活や人付き合いの中で大きな困難を抱えている場合、パーソナリティ障害と診断します。

2. 分類

パーソナリティ障害には、以下のような様々なタイプがあります。

妄想性パーソナリティ障害
人はみな、悪意を持っており、信用できないと思い込んでいます。人の何気ない言動をきっかけに、陥れられる、攻撃される、利用されるという疑いや不信感を抱くようになります。気持ちも体も常に緊張しており、くつろぐことができません。

スキゾイドパーソナリティ障害
親密な人間関係を持たず、対人関係場面から引きこもっています。人に対してよそよそしく、冷淡な態度を取るため、一見すると人間関係に全く興味がないように見えます。彼らは孤独で、内心では人との関わりを切望しているのですが、関わることへの恐怖のために疎遠な態度を取るのです。

統合失調型パーソナリティ障害
考え方や人との関わり方が風変わりであり、社会的に孤立しています。あいまいで回りくどく、分かりにくい話し方をします。疑い深く、物事を被害的にとらえたり、非現実的な考え方をしたりします。

反社会性パーソナリティ障害
自分の利益のために、他者の権利を不当に侵害しようとします。そのために、平気で人を騙して利用したり、暴力的になったりします。人に対して親しさや愛情を感じることはほとんどありません。不誠実で思いやりに欠け、人を傷つけたり、他人の物を盗んだりしても、罪悪感を覚えたりすることはほとんどありません。

境界性パーソナリティ障害
常に空虚感や孤独感に苛まれています。大切な人から見捨てられるのではないかという不安から、相手との関係にしがみついたり、怒りを爆発させたりします。また、感情の起伏が激しく、衝動的に自傷行為・自殺企図・性的逸脱行為などの自己破壊行為を繰り返します。

演技性パーソナリティ障害
人の注意を引くために、常に感情を演技的に誇張して表現したり、誘惑的な態度をとったりします。彼らの対人関係や話の内容は過度に印象的ですが、実は表面的で内容は乏しく、他者の影響を受けて容易に変化します。彼らは欲求がましく、注目の的になりたがるため、相手をうんざりさせます。

自己愛性パーソナリティ障害
周囲を全く気にかけないタイプと、過剰に気にかけるタイプがあります。前者は、自分は特別な存在だという誇大的な感覚を持ち、自己顕示欲が強く、攻撃的な人です。対人関係で人を道具のように利用します。後者は、周囲からの批判や侮辱に敏感で、傷つきやすい人です。内向的で、周囲からの拒絶や侮辱を怖れ、注目される場面を避けようとします。

強迫性パーソナリティ障害
強迫性障害とは異なり、強迫症状は性格や行動の一部になっており、症状そのもので悩むことはあまりありません。頑固で融通がきかず、細部に至るまで規則、順序、予定にこだわります。完璧さを追い求め、人間関係や遊びを犠牲にしてまでも、時間を忘れて物事に没頭します。相手が自分のやり方に正確に従わなければ、相手に仕事を任せるとか、一緒に協力しながら取り組むといったことができません。

不安性(回避性)パーソナリティ障害
常に不安・緊張を感じており、自分は社会的に不適切であり、人よりも劣っていると思っています。他者からの批判、拒絶に対する恐怖のために、社会的あるいは職業的に大切な人との関わりを避けます。失敗すると馬鹿にされるのではないか、恥をかかされるのではないかと思っており、相手から好かれていると確信できなければ、自分から人と関わることが難しいのです。

依存性パーソナリティ障害
分離不安があり、一人でいると不安や無力感を感じます。「人に頼らなければ一人では生きていけない」という不安から、依存している相手にしがみつきます。重要な問題を自分で決断することができず、常に誰かの助言や保証を求めます。また、相手からの支持や承認を失うことへの恐怖から、自己主張が困難になります。

3. 治療

薬での治療には限界があり、薬は補助的に用います。根本的な解決のためには、カウンセリングを通じて自己理解を深め、対人関係のあり方を変えていく必要があります。