東京都町田市の精神科・心療内科・カウンセリング、町田心療クリニック

うつ病については近年マスコミでも取り上げられることが多く、一般の方の理解も深まっているのではないでしょうか。
ただ、うつ病には「狭義のうつ病(以下うつ病)」と「広義のうつ病(以下うつ状態)」があり、この2つを区別して考える必要があります。

うつ病には、仕事熱心でまじめな性格の人がなりやすいことが知られています。こうした人は、頼まれた仕事を断れず、限界を超えても弱音を吐けません。休み下手で、休職中に復帰を焦る人ほど回復に時間がかかる傾向があります。

家族の死、仕事での失敗、病気などの喪失体験や、昇進・退職・転居など環境の変化をきっかけに発症することがあります。

抗うつ薬を中心とした薬物療法が大切です。専門医による診察を受け、抗うつ薬をきちんと服用し、無理せず休むことで、多くの場合、3か月ほどで比較的速やかに改善していきます。効果は人によって異なるため、主治医と相談しながら調整します。

薬の種類	特徴・注意点・副作用
新しいタイプ(SSRI・SNRI)	副作用が少なく快適に服用できる。服用開始直後に一時的な吐き気・眠気が出ることもあるが、通常1週間ほどで消失。
古いタイプ(三環系抗うつ薬)	新しいタイプの抗うつ薬の効果が不十分な場合に試みる。効果はより期待できるが、口渇、便秘、眠気などの副作用が出やすい。

薬だけでは対人関係の問題は解決できません。
ご希望であれば、うつ状態の場合と同様に、カウンセリングでご自身の課題に取り組むことが問題の解決に役立ちます。

うつ状態には、神経症性うつ病、気分変調症、非定型うつ病などが含まれます。こうしたケースでは、対人関係の問題や不安が影響していると考えられています。

うつ病とは異なり、症状は状況よって変化します。例えば、職場でのストレスが関与している場合には、休職によって症状が軽減することもあります。このような場合、抗うつ薬の効果には限界があるため、一般的に薬は補助的に用いられます。

自己理解を深め、対人関係のあり方を見直すために、カウンセリングが選択されることもあります。