東京都町田市の精神科・心療内科・カウンセリング、町田心療クリニック

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パニック障害

パニック障害とは

パニック障害

パニック障害では、電車内などで突然に動悸や息苦しさ、発汗などを伴ったパニック発作(不安発作)が起こり、その場から一刻も早く逃げ出したくなることがあります。こうした予期しない発作を繰り返すと、電車に乗るとまた発作に襲われるのではないかと恐くなり、電車の利用を控えるようになることもあります。

発症には、過労、睡眠不足、あるいは対人関係上のストレスなどが背景にあると考えられています。また、幼少期に親の死や離別などの外傷的な体験があり、「大切な人を失うのではないか」という不安(分離不安)を持ち続けている人が多いことも指摘されています。

主な症状

パニック障害では、パニック発作(不安発作)予期不安が中心的な症状です。パニック発作は、多くの場合広場恐怖を伴います。

パニック発作

パニック発作は、電車やエレベータ、美容院、歯科医院、人ごみの中など特定の状況や場所で起こりやすい症状です。また、重要な人物とのけんかや別れをきっかけに、分離不安が高まった結果として発作が出ることもあります。

発作が起こると、強い不安や緊張から、その場を離れたくなることがあります。例えば電車内では、途中で下車したくなることもあります。症状が強く出た場合には、救急車で病院に運ばれることもあります。

動悸、息苦しさ、発汗、めまいなどの自律神経症状
動悸、息苦しさ、発汗、めまいなどの自律神経症状
死の恐怖、非現実感
死の恐怖、非現実感
過呼吸、手足のしびれ、脱力、もうろう状態
過呼吸、手足のしびれ、脱力、もうろう状態
意識消失に至ることも
意識消失に至ることも

予期不安

パニック発作を繰り返すうちに、「また発作が起きるのではないか」と不安にとらわれることがあります。これを予期不安といいます。

発作が起こって死んでしまうのではないか
発作が起こって死んでしまうのではないか
その場から逃げ出せないのではないか
その場から逃げ出せないのではないか
人前で倒れても、誰も助けてくれないのではないか
人前で倒れても、誰も助けてくれないのではないか
恥をかくのではないか
恥をかくのではないか

こうした強い不安・恐怖に圧倒されることがあります。

広場恐怖

予期不安が強まると、発作が起こる状況を避けるようになります。

電車やバス、飛行機に乗れない
電車やバス、飛行機に乗れない
美容院や歯科医院に行けない
美容院や歯科医院に行けない

これが広場恐怖ですが、実際には「広場そのものへの恐怖」ではなく、閉塞的な状況から逃げ出せない恐怖であると考えられています。その結果、同伴者なしでの外出や公共機関の利用が難しくなり、仕事や日常生活に支障が出ることがあります。

注意点
  • 激しい不安や恐怖を訴えることが多いですが、回避行動が日常化している場合は、不安をあまり訴えないこともあります。
  • 自分の不安を受け入れられず、症状を否認・過小評価する場合もあります。

治療

薬物療法

薬物療法でパニック発作と過呼吸の多くは改善傾向がみられます。一方、予期不安や広場恐怖に対する薬の効果には一定の限界があると考えられています。最初に選択されるのは、新しいタイプの抗うつ薬(SSRIなど)です。抗うつ薬のみで対応できることもありますが、効果が不十分なときは抗不安薬を併用します。また、パニック発作が頻発する場合、発作時に抗不安薬を頓服として使用することもあります。

薬の調整には2~3ヶ月かかります。自分にとって効果的な薬を見つけ、必要な量まで漸増していくことで、多くの場合、症状が落ち着いていく傾向があります。その後安定した状態が続けば、薬の量を減らしていける場合もあり、医師の判断のもとで中止が可能になることもあります。あるいは、症状の再発を防ぐために、少量の薬を服用し続けるという選択肢もあります。

薬物療法

精神療法・心理療法(カウンセリング)

対人関係に根ざした不安について理解を深めたい方は、精神療法・心理療法(カウンセリング)が取り入れられることがあります。時間をかけて治療に取り組むことが、パニック発作や分離不安に対して効果的であることが報告されています。

精神療法・心理療法 (カウンセリング)